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今回は記念すべき第一回の探訪として、買場通りのシンボルである「煉瓦塀」についてご紹介します。

・ ・ ・ 甦る歴史的建造物 ・ ・ ・

 

買場紗綾市会場の煉瓦塀が、鉄筋で補強され甦りました。塀ですから構造物で歴史的建造物とは言い難いものですが、もとは建物の防火壁でした。織物会社の二階建宿舎が火災に遭い、その壁だけが残ったものです。所有者は火災に遭ったときから、煉瓦塀として残そうと考えていました。しかし、焼失した建物を取り壊しますと壁を支えるものがなくなり、不安定な危険な状態になってしまいます。二階建の高い壁ですから、どうしたら保存することができるか、技術的なご苦労がそうとうあったと聞いています。

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その結果、鉄骨補強によって見事に残す事が出来ました。しかも、この仕事は所有者の自費によって行われました。経済的にも大変な事であったことであったと思います。そのご努力には頭が下がる思いです。   

煉瓦壁の上部には鉄板をはめ込み、両側を鉄骨のバットレスで押さえています。それを支える基礎は二段になっており、地中に深く埋め込まれています。黒く塗られた鉄骨には、手形や星形などさまざまな形をした装飾的な窓が開けられ、赤や黄色など変化に富んだ色彩が施されています。不思議なことにそれらは煉瓦と調和し、それによって単に歴史的遺産として残されたものでなく、古いものを新しい現代の感覚で甦らせたといった意外性と新鮮さが感じられます。

この煉瓦塀は、買場紗綾市のシンボルとして、そして本町一丁目のモニュメントでもあり、町の景観保存の絶好の事例となりました。それを自らの力で成し遂げた所有者に対し心から大きな賛辞を送りたいと思います。

買場紗綾市の甦った煉瓦塀をご覧になって、皆さんはどう感じられたでしょうか?

ご意見やご感想がありましたら買場紗綾市実行委員会までお寄せ下さい。

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