「ひと」は我々にとって最も身近な存在で、太古の昔から人は「ひと」を描き続けてき
ました。 今展では、当大川コレクションから、ひと表現の一断面に光をあて、描かれた
「ひと」を紹介します。
「ひと」の捉え方は、文化、時代、性別など、さらには技法によって違いがあり、表現は多種多様、一つとして同じものはありません。また、常に動き、刻々と変化する身体は描く対象として興味が尽きません。このような「ひと」の表現とかたちに注目し、画家がそれらを描く視線を探ります。
この展覧会は、以下の3章から構成されています。
T.裸体
身体の骨格や肉、皮膚を描くことは「ひと」を凝視することであり、画家が人と いうモチーフと初めて交わす対話でもあります。画家の感覚が直に伝わるデッサ ンから、人物表現の原点である裸体を見つめます。
U.動作とまなざし
絵画のなかのひとの「動き」や「まなざし」に注目し、様々な場面のひとの描かれ方を紹介 します。そこに表出した画家の眼差しにも目を向けます。
V.象徴
絵画は、具体的なモノをそのまま写しとるだけではありません。ひとの心情や印象、または ひとの存在、不在の感覚などを象徴的に表現することもあります。この章では、多様な「ひ とのかたち」を辿り、絵画を通じて人間存在を見つめます。

野見山暁治《人》1960年 南城一夫 《自画像》1984年 清水登之《裸婦立像E》1917年
(玉川近代美術館 蔵)