No34-山口薫

［大川美術館 (桐生市)　企画展 No.34］
・・・・・・群馬県立近代美術館協力による・・・・・

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群馬県箕郷町に生を受け、抽象と具象の狭間に独自の日本的叙情性を確立した山口薫(ヤマグチ･カオル　1907～1968)｡詩情豊かなその作品群は、日本近代洋画史に確固とした不動の地位を占めている。

この山口らしい「表現スタイルが如何にして確立されたのか」を検証する当館のライフワーク・源流展シリーズ。今展では山口の源流を、戦前の20数年間に位置付けている。

それは中学時代に描かれた絵日記に始まり、東京美術学校(現・東京芸大)、ヨーロッパ留学、そして帰国後の美術団体設立へと続くものであるが、この間に彼の表現は様々な影響を受け変化を遂げて行ったのである。

それを経て戦後確立された山口スタイルは、斬新な新表現の発見というよりはむしろ、彼を育んだ榛名山麓の風土、そして少年時代の楽しかった記憶に根ざしていたというものであるという。

　当展は群馬県立近代美術館の休館による、好意ある館外貸出により実現した。これに個人所蔵と当館蔵の作品を加えた戦前の作品を軸にし、更に参考出品として戦後の代表作品を合わせた、全約40点で企画している。