財団法人 大川美術館     OKAWA MUSEUM of ART, KIRYU

[ Home ] [ Up ] [ No58-ひとの表現・ひとのかたち ] [ No57-アントニ・クラベ ] [ No55-駒井哲郎・清宮質文二人展 ] [ No54-島崎蓊助遺作展 ] [ No53-武田久遺作展 ] [ No52-松本竣介と近代洋画の夜明け ] [ No51-瑛九原作銅版画集と源流展 ] [ No50-岡田節男遺作展 ] [ No49-欧州版画展 ] [ N.48-新井リコ展 ] [ No47-松本コレクション展 ] [ No46-鷲田新太 ] [ N0-45寺田春弌 ] [ No44-清水登之展 ] [ No43-画家・それぞれの戦争 ] [ No42-狂歌・漫画 ] [ No-41荒尾昌朔展 ] [ No40-アメリカ現代版画展 ] [ No39-須田剋太 ] [ No-38藤島武二 ] [ No-37女流展 ] [ No36-企画展ポスター集 ] [ No35-顔・展 ] [ No34-山口薫 ]
[ Home ] [ Up ] [ 作品を見る ] [ 蓊助・遺作展への序 ] [ 館長より ] [ 出品目録 ]


[大川美術館 (桐生市)  企画展・開催要項 No.54] 
  描かざる幻の画家 
島崎 蓊助 遺作展 



[ 作品を見る ] [ 蓊助・遺作展への序 ] [ 館長より ] [ 出品目録 ]

 
島崎蓊助(おうすけ)(1908〜1992)は、文豪・藤村の三男に生まれ、14歳で父のすすめで性格の全く違う次兄鶏二と共に、川端画学校に通い早過ぎる画家の道をたどった。プロレタリア美術運動に入り、ベルリンにも留学、千田是也らとバウハウス周辺の芸術運動に身を投じた。戦中は陸軍報道班員として中国の戦禍をスケッチ、戦後の帰国後は静かに絵を描きつづけながらも全く発表せず、藤村死後約20年間を、父に逆らった前半生を黒い影としたのか、壮大な「藤村全集」編集に奔命し、正に「描かざる画家」として世に聞こえたのである。その眼は思想の摂取と消化に向けられ、戦後書き始められた日記と芸術研究のための「ノオト」は百数十冊を数える。 

 だが、藤村全貌への見通しをつけた1970(昭和45)年、作品制作に力を注ぐことを決意し、渡独してハンブルクで描きなぐった作品で、翌年、日本橋・柳屋画廊で生涯一回、僅か2週間足らずの個展となった。その後密かに絵は描き続けたものの全く発表せず、見える行動の殆どは藤村の影を求めてか、詩誌「歴程」の陰のスポンサーとして活躍し、草野心平、会田綱雄、辻まことらと親交を結び、歴程賞の創設にも尽力した。

 このハンブルクで描かれた作品群は、セピア一色の厳しいモノトーンの中に、国内外誰も描かないような、閑魂と優しさを共存する静謐透明な未曾有の画趣であり、画家であることの本命を絶えず心に秘し、約30年余りの彷徨をして初めて生まれたものである。本展は、この個展時の作品を中心に、川端画学校時代から中国スケッチ、そして晩年、さらには兄・鶏二の作品なども加えて、その才を世に問うものである。 
--------------------------------------------------------------------------------

 @.展覧会名 
    第54回特別企画展 
    描かざる幻の画家 島崎 蓊助 遺作展 
  
 A.会期・会場 
    ◇ 2002年6月5日(水)〜9月29日(日) 101日間 
      (月曜日は休館。月曜祝日の場合開館、翌日火曜日休館) 
      10:00〜17:30(入館は17:00まで) 
    ◇ 大川美術館・企画展示室 
      群馬県桐生市小曽根町3-69(水道山中腹) 〒376-0043 
      TEL. 0277-46-3300   FAX. 0277-46-3350 
      URL. http://www.kiryu.co.jp/ohkawamuseum/ 
      E-Mail. okawa-m@theia.ocn.ne.jp 
  
 B.主催等 
    主催: 財団法人 大川美術館 
    助成: 財団法人 花王芸術・科学財団 
  
 C.主な出品作品 
    島崎 蓊助 作《馬籠 恵那山》1943〜44年頃 油彩 31.8×41.0p 
     同    《村(バートゼーゲベルク)》1970年 油彩 60.6×72.7p 
     同     《ハンブルクにて》1970年 油彩 72.1×91.0p  
                                     約70点 
  
 D.入館料(常設展示と共通券) 
    一般:1,000円 大高生:600円 中小生:300円 
  
 E.交通のご案内 
    ◇ [電車利用(東京方面の方)] 
       ・東武浅草駅より赤城行き「特急りょうもう号」 
       で新桐生駅まで100分。駅よりタクシ−10分。 
    ◇ [電車利用(栃木、群馬方面の方)] 
       ・JR桐生駅より徒歩13分。 
    ◇ [自動車利用] 
       ・東北自動車道、佐野・藤岡I.C.より50分。 
       ・関越自動車道、東松山I.C.より60分。      
      ・北関東自動車道、伊勢崎I.C.より30分。 
  

--------------------------------------------------------------------------------
●同時開催 
 常設展    : 松本竣介・ピカソを巡る内外の画家たち

 

財団法人 大川美術館

〒376-0043 群馬県桐生市小曽根町3-69(水道山中腹) 
Tel:0277-46-3300 Fax:0277-46-3350
okawa-m@theia.ocn.ne.jp

開館時間:10:00〜17:30(入館は17:00まで) 
休館日:毎月曜日(月曜祝日の場合は火曜日)、年末年始
入館料:一般1000円、高大生600円、小中生300円
駐車場:水道山公園駐車場(無料)