財団法人 大川美術館     OKAWA MUSEUM of ART, KIRYU

〜第60回 企画展〜


台伸八・放浪スケッチ展

 
 
 
 《麦踏み》 1998年 
 
 
 
2004年1月3日[土]〜3月28日[日]
 
【前期】1月3日〜2月15日【後期】2月17日〜3月28日
*前期・後期で作品の展示替えを行います。
 


 

 

 美神の氏子が茶坊主の出で立ちで絵筆を持って生まれたような男、生きることは描くこと、描くことは生きることだけの放浪画家が桐生に住んでいる。

「台さん」と呼ばれ「知る人ぞ識る」庶民の画家・台伸八85才の青年である。とにかく何よりも絵が描きたくて中学一年で勝手に上京し、絵を描く時間を持てるなら何でもよいと、浅草で舞台の幕引き、フィルム運び、役者の衣裳描きから幕間狂言まで、応召10年のビルマでの空白を除き戦後の黒部ダム工事、縫製労務まで約35年間絵画一筋の飄々たる独学絵描きである。

 特にその間一時期自由美術展に出品し僅か4回で自由美術賞を受け、井上長三郎、麻生三郎に激賞されながらも、生まれつきの性分か、世俗の名誉とか浮世の銭に目もくれず、全く自由に絵を描くことを求めて協会を辞し、自由奔放な貧乏生活を愉しんだ。64才で相馬御舟の流れで良寛和尚の生涯を識り、その空無の生き業を自らと二重写しにした良寛の万葉の線を感ずる天衣無縫の温もりと茫洋たる今日の画趣が胎生したものと考えられる。

 大自然に包まれたる無欲の美、だから何を描いても何故か人間の温もりを持って生きている。平凡にして非凡、正に平成の良寛であり、ロマンの世界の極楽トンボである。

 更に台さん秘蔵の100冊にすら及ぶ「旅の集印帳」は、正に美神の氏子、秘められた台さんの深遠な底を覗いた思いで、ただただ脱帽である。絵ごころのあるなしに拘らず、万人に観て戴きたいて思う。やさしく温もりある有難い作品である。

 美術を、益々とむずかしい理論に拡散しつつある昨今、絵の原点(本物)に触れるよい機会です。

 

【台伸八/だい・しんぱち】

1919年足利市に生まれる。絵画独学のために15歳で単身上京(浅草六区で劇場下働き)。応召(ビルマ従軍)。終戦後、約4年間の放浪生活(ビルマ-タイ)。帰国後、ダムの労役等。1984年自由美術協会賞受賞。1985年文化庁第19回現代美術展選抜。1994年自由美術協会脱会。以後、個展発表多数。

 


◆会期
  
  2004年1月3日(土)〜3月28日(日) 
  (月曜日は休館。月曜祝日の場合開館、翌日火曜日休館)
  10時〜17時30分(入館は17時まで)


◆会場

  
  大川美術館・企画展示室

                                       
◆観覧料(常設展示と共通券)
   
  一般:1,000円 大高生:600円 中小生:300円


◆学芸員による作品解説(ギャラリートーク)

   
  企画展示:毎週日曜14:00〜(20分程度)

  常設展示:毎週土曜14:00〜(20分程度)
  ●申し込み不要、入館料のみでご参加いただけます。
   14:00に、当館フロント(土曜)、企画展示室(日曜)にお集まり下さい。

 



●同時開催 

 常設展:

・松本竣介・ピカソを巡る内外の画家たち
・明治・大正・昭和の日本洋画史の鳥瞰
・ピカソとヨーロッパの画家たち
・ベン・シャーンとアメリカン・シーンの画家たち
 特集展示: @駒井哲郎(約20点) Aベルナルト・ロメイン(約20点)
 

 

財団法人 大川美術館

〒376-0043 群馬県桐生市小曽根町3-69(水道山中腹) 
Tel:0277-46-3300 Fax:0277-46-3350
okawa-m@theia.ocn.ne.jp

開館時間:10:00〜17:30(入館は17:00まで) 
休館日:毎月曜日(月曜祝日の場合は火曜日)、年末年始
入館料:一般1000円、高大生600円、小中生300円
駐車場:水道山公園駐車場(無料)